2013年6月11日火曜日

伊藤公紀(ITOH Kohki)

担当科目: 情報処理応用,市場調査論,プログラミング,他
最終学歴: 北海道大学大学院工学研究科博士後期課程修了 博士(工学)
専攻分野: 教育情報工学
趣味: 天体観望,映画鑑賞,中国武術(形意拳),茶(紅茶,緑茶,青茶),チェス
研究室: 6607


✿ ゼミテーマ:『シミュレーション・ゲーミング・看図アプローチ』

伊藤ゼミではテーマは大きく3 つに分けられます。
1 マルチエージェント・シミュレーションマルチエージェントシステムを構成して人の社会的行動をコンピュータの中で模擬的に分析する。
2 ゲーミング心理・社会的な効果を狙ったゲームを考案する。
3 看図アプローチの応用「みる」力を育てるための教材開発や学習法の研究を行う。

伊藤ゼミを特徴づけるのキーワードのひとつは「みる」です。ある事象を理解するためにはよく「みる」ことが必要です。シミュレーションもゲーミングも,そして看図アプローチもすべて事物・事象をよく「みる」ことが出発点となっています。伊藤ゼミに所属する諸君はこれらの中からテーマを選び,研究を進めていきます。


  • マルチエージェント・シミュレーション

シミュレーションというのは社会システムの挙動(たとえば人の動作や行為など)を,これとほぼ同じ法則に支配される他のシステムによって模擬することです。コンピュータの中にいわば「箱庭」のような人工的な社会を作ってその中の住人(エージェント)たちがどのような行動を取るのか
を観察していくのです。“マルチエージェントシステム” というのは,社会の構成員である各個体を自律的に行動する「エージェント」としてモデル化し,複雑な社会現象を捉えていこうとする枠組みのことです。このように聞くと,なにやら難しそうですが,実はマルチエージェントシステムは私たちのまわりに数多く存在するのです。たとえば,アリやハチの社会がその例です。彼らは人類が誕生する遥か前からマルチエージェントシステムによって生活を営んできているのです。
もちろん,いきなり現実社会の忠実な模擬ができるようなモデルを目指すわけではありません。はじめはごくごく単純なルールのみを用いてコンピュータの中で人工的な社会実験をしていきます。

  • ゲーミング

ゲーミングは人間関係や社会構造をゲームという舞台で抽象化し,それをプレイすることを通してなんらかの経験や学習を得る手法です。ゲームのプレイヤーには演ずべき役割や目標,行動の制約が設定されていて,各プレイヤーの行動の結果や他の偶然の要素などの影響の結果として利益や損益が与えられ...。そんなゲームを体験しながら,それまで日常では経験できなかった事柄を擬似的に体験したり発見したりできることをめざすのです。そのようなゲームをデザインすることがゲーミング研究の目標です。

  • 看図アプローチの応用

看図アプローチでは,「みる」活動を「変換」「要素関連づけ」「外挿」の3 つの活動に分けて考えています。
  1. 変換絵図や写真のにある事物・事象を別のことばに言い換えたり,ある種の記号表示法を他の表示法に変えたりする活動のこと。
  2. 要素関連づけ絵図や写真を構成している諸要素を相互に関連づける活動のこと。
  3. 外挿絵図や写真を構成している内容を超えて,結果について推測したり発展的に考えたりする活動のこと。


看図アプローチは,創造性豊かな物語を作り出すトレーニングやヴィジュアルリテラシーの向上に活用されてきています。伊藤ゼミでは「みる」能力を向上させるための看図アプローチに沿った新たな学習教材やトレーニング法を考案・開発していきます。


✿ 社会的活動

2007 年~現在:「さっぽろ星まつり」(主催:札幌市青少年科学館)ボランティアスタッフ
2006 年~現在:「カルチャーナイト」(主催:カルチャーナイト実行委員会,共催:公益財団法人北海道文化財団)ボランティアスタッフ




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