2013年6月20日木曜日


陳忠徳(CHIN Chutoku) 
教員のプロフィール
担当科目 : 会計情報論,会計監査,会計学入門,基礎簿記 
最終学歴 : 西南学院大学大学院経営学研究科 博士後期課程単位取得退学 
     経営学修士
専攻分野 : 会計学(計算構造論,会計監査)
趣  味 : 散歩,音楽鑑賞,熱帯魚飼育(現在は飼育していま せんが,コリドラスや
           プレコの生き様が大好きで す),水族館巡り
研究室:7715

✿ ゼミのテーマ:『会計情報の理論的な知識,その作成及び分析に関する能力の 修得』
 ゼミテーマはさらに以下の3つに分けられます。
1 会計情報の理論的な知識
 会計情報の理論的な知識を身に付けるために,まず会計言語といえる簿記の知識を修得しま す。さらに,会計に関する様々な文献や日本経済新聞などの会計関連の記事を題材として, それらをレジュメやレポートとしてまとめて各自報告してもらい,会計に対する知識を深め てもらいます。
2 会計情報の作成
 会計情報の作成には,理論的な知識だけではなく,実務的な知識も必要となります。民間企 業の約6割で利用されている弥生会計(コンピュータ経理ソフト)を使用し,原始証憑に基 づく伝票入力から月次決算までの会計情報を作成する一連の手続きに関して実際に会計処理 を行います。さらに,月次決算の手続きを理解したうえで,年次決算に関する会計情報を作 成します。最終的には,伝票入力から財務諸表の作成までの会計処理ができることを目指し ます。
3 会計情報の分析
 会計情報の分析については,上場企業が毎年作成している有価証券報告書を入手し,収益 性,安全性,生産性,成長性の指標や PER(株価収益率)および PBR(株価純資産倍率)を用 いて分析を行います。企業経営の結果としての会計情報を分析し,理解できる知識を修得し ます。

✿ 陳ゼミでは会計情報について学びますが,会計情報はなぜ必要なのでしょうか
仮に,あなたが雑貨店を開業する場合を考えてみましょう。雑貨店の経営者となったあなたは, 元手となる資金を使って事業を展開しますが,資金面においてどういう現状で,これからどのよう に経営していけば良いかについて気になるでしょう。このように企業の現状把握と将来的な計画の 策定に対して,会計情報は非常に有用であるといえます。
また,あなたは日々の商品の仕入や売上,在庫についても注意を払っているはずですが,仕入先 から商品代金が振り込まれていない旨の連絡をもらいました。直ちに以前の仕入先との取引事実の 調査をはじめるでしょう。この場合にも日常の取引を会計情報として記録し,その裏付けとなる原 始証憑(領収書など)をきちんと保管しておけば,このようなトラブルは即座に解決できるはずです。
 そして,雑貨店開業後一年が経過し,決算を迎えます。日常の取引を会計情報として記録しておらず,決算時点に会計情報が作成できなければ定められた申告時期に正確な税金の申告をすることはできないでしょう。このような場合でも会計情報は必要といえます。
 さらに,企業経営に携わってなくても会計情報は必要です。その一例として,最近では西武鉄道 の有価証券報告書における故意の記載不正による上場廃止やカネボウやライブドアの粉飾決算によ る上場廃止,オリンパスの粉飾決算および大王製紙の巨額融資による訂正報告書の提出が新聞の紙 面を賑わしたことをあげることができるでしょう。もし,会計情報が社会的に必要ではないとしたら,会計情報における虚偽記載に関して,当該企業に対する上場廃止という厳しい措置(上場廃止 によって当該企業の株価は暴落し,その株式を保有する株主は事実上,株式売買を行うことができ ません)がとられることはないでしょうし,ましてや新聞の紙面で大きく取りあげられることもな いでしょう。このことは,会計情報の信頼性が社会的に認識されているという証拠であると考えられます。

✿ 良好な人間関係を築く能力を身に付けよう!
 ゼミでは,教員と学生,さらには学生同士が双方向にコミュニケーションを図ることができます。そのため,教員と学生,また学生同士の間に信頼関係が生まれ,社会で重視されているような 人間関係をつつがなく構築できるような能力が涵養されると思います。そのような機会は,ゼミの 授業だけに限らず,コンパや合宿などでも得られるはずです。しかも,ゼミで築かれた信頼関係は 大学を卒業しても継続するものであり,各ゼミ生にとって生涯失うことのない大きな財産になるの ではないかと考えています。このような人間関係を構築できるような能力を身につけてもらうため に,ゼミ生の主体性を重視します。つまり,ゼミ生が自分自身の考えで行動し,ゼミを盛り上げて くれることを期待しています。世間でも,指示されてからしか行動のできない人よりも,自らの考 えで行動できる人が必要とされています。

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